いま世界はストーリーテリングの時代を迎え、
近年ビジネスシーンでの活用が注目されています。
ストーリーテリングとは、伝えたい想いやコンセプトを、
それを想い起こさせる体験談やエピソードなどの
「物語」を通して、聞き手に強く印象付ける手法です。
抽象的な言葉や情報を羅列するよりも、
相手の記憶に残りやすく、理解や共感が深まります。
企業の魅力発信として、リーダーが理念やミッションの
浸透を図るために、組織改革の求心力を高めるために
活用するケースが増えています。
また、“消費者”に響くストーリーをつくることができるか
どうかという視点から、ストーリーテリングの有効性が語られています。
世界的に有名な経済誌ハーバードビジネスレビューでは、
ここ数年にわたりたびたびストーリーテリングに関する特集が組まれ、
相手と深いレベルで関わるストーリーの重要性を説く論文を掲載しています。
では、なぜストーリーテリングは人々を魅了するのでしょうか?
神経生物学、言語学、神経回路網、情報科学など様々な
分野の研究成果でストーリーテリングが最も効果的な
情報伝達方法であることが証明されている中で、
要因の一つである脳科学的根拠をご紹介しましょう。
エピソードや体験談を聞きながらその情景を思い浮かべただけで、
その出来事を体験した時と同じ脳の領域が活性化し、
その時に少量ながら神経伝達物質ドーパミンが放出されることがわかっています。
つまり、ワクワク感やドキドキ感を引き起こします。
また、また幸福ホルモンとか絆ホルモンと呼ばれる
神経伝達物質オキシトシンも放出されることもわかっています。
他人に共感する気持ちが生まれるのです。
こうして人はストーリーを聞いて感情と活力をかき立てられ、
記憶に刻んでいくのです。 心に至る道は頭の中にある!
聞き手の理解に合わせて具体的にわかりやすく話すという
ストーリーテリングは、喩えると、聞き手側のまっ白なキャンバスに
こちら側が思い描く同じ絵を描いていくようなもの。
企業のリーダーのみならず、お客様満足を追求する全ての
ビジネスパーソンがこれを身に付けることで、感情に触れ、
心に残る共感を生み、相互理解を深める土壌づくりに
つなげることができるでしょう。
相手を慮る温かなコミュニケーションが広がりますことを願っています。
声のチカラで日本を元気に!
(巧言令色 鮮し仁。。。先人の教えは大切ですね。
日本人のマインドはこちらが主流かもしれません。)